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竹林軒出張所

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『日本懐かし夏休み大全』(本)

日本懐かし夏休み大全
辰巳出版

『懐かし大全』シリーズはもういらない

b0189364_7455590.jpg アマゾンのカスタマーレビューで評価が高かったんで読んでみたが、まったくダメダメな本であった。これまで『懐かし大全』シリーズは何冊か読んでみたが一番ひどいんじゃないかというレベルである。『懐かし大全』シリーズ(実際のところどの本も大したことはないが)は、過去の懐かしグッズを紹介して懐かしんでもらおうという企画で、この本は著者(と言っても著者名が記されていないので誰が書いたのかわからないんだが)が自分の懐かしい夏休み関連グッズを紹介する本である。だが、はっきり言って僕にはまったく懐かしくない。あくまでも「著者が懐かしい」という点がポイントで、著者と同じ時代、場所を共有している人であれば懐かしさを感じるかも知れないが、その範疇に入らない人にとっては、単なる著者の絵日記にしか感じられない。しかもそのグレードもかなり低い。書かれてあるものを読んでいて、だから何なんだよ!と突っ込みたくなる。「あんたの想い出なんぞに用はない」ってなもんである。軽薄な文体に腹立たしさすら感じてしまう。
 もっとも、著者と同じ時代、場所を共有している人は面白さを感じるかも知れない。しかしそれにしても、それ以外の読者に対する配慮があっても良いんじゃないかと思う。懐かし映画なんて1975年から1985年までしか載っていない。「東映まんがまつり」も載ってはいるが、紹介されているのが75年から84年までで(本書によると「東映まんがまつりは69年から89年まで開催され」ている)、75年以降だと僕はそれなりに大人になってるんでまったくかすめてすらいない。紹介するつもりなら69年から載せるべきではないのか。読んでいてバカにされてるような気さえしてくる。要するに著者が懐かしいだけで、僕のような読者は共有できないということである。「懐かし」を名乗るんなら、それなりにもっと広い世代にアピールすべきで、もしそうしないんなら表紙に「何年生まれ向け」とでも書いておくが良い。とにかく(僕にとって)ちっとも懐かしくなく面白くもないものがズラズラッと紹介されているだけの本で、(僕にとって)まったく無価値の本である。もう『懐かし大全』シリーズはいらない。
★★

参考:
竹林軒出張所『日本懐かし文房具大全(本)』
竹林軒出張所『日本懐かしオーディオ大全(本)』
竹林軒出張所『昭和のレトロパッケージ(本)』
竹林軒出張所『昭和ちびっこ広告手帳(本)』
竹林軒出張所『昭和子どもブーム(本)』
竹林軒出張所『ぼくらの60〜70年代宝箱(本)』
by chikurinken | 2016-10-19 07:46 |
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