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竹林軒出張所

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『思い通りの死に方』(本)

b0189364_21283885.jpg思い通りの死に方
中村仁一、久坂部羊著
幻冬舎新書

これも対談

 先日紹介した『どうせ死ぬなら「がん」がいい』と非常によく似た体裁の本だが、発行所は違う(あちらは宝島新書)。両方の本がほぼ同じ頃に発売されているため、どちらかがどちらかをまねたということはないのかも知れないが、同じような企画でしかも全編対談という作りは安易だというそしりを免れないところである。しかもどちらにも中村仁一氏が参加しているということであれば、出版社の発想の貧困さばかりが際立ってくる。両書で少し違うのは、『どうせ死ぬなら』の方が中村仁一が近藤誠に話を聞くというような流れだったが、こちらの本ではむしろ久坂部羊が中村仁一に話を聞くという流れになっている点である。そうは言っても非常に似ている本であるのは確かである。同じシリーズと言っても通る。
 さて出版社へのボヤキはこのぐらいにして、こちらの本、『大往生したけりゃ医療とかかわるな』の中村仁一と『日本人の死に時』の久坂部羊の対談である。先ほども書いたが、久坂部羊が中村仁一の話を聞くというような体裁になっているため、内容は中村仁一の医療観、死生観が大いに反映されており、『大往生したけりゃ』とかなり近いものになっている。あの本を読んでいなければ驚きと目からウロコの連続かも知れないが、重複する部分がきわめて多いため、あの本を読んだ人には不要である。こちらの本から入って『大往生したけりゃ』に進むという流れが正しい。対談で非常に読みやすくほとんど雑誌感覚なので、あの本にハードルの高さを感じている向きには勧められるかなと思う。ただ久坂部羊は、聞き役に徹するんじゃなくて、もう少し自分を出しても良かったんじゃないかと感じた。
★★★

参考:
竹林軒出張所『大往生したけりゃ医療とかかわるな(本)』
竹林軒出張所『どうせ死ぬなら「がん」がいい(本)』
竹林軒出張所『がん放置療法のすすめ(本)』
竹林軒『書籍レビュー:この本をすすめる本当の理由』
by chikurinken | 2016-08-18 06:38 |
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