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竹林軒出張所

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『本日もいとをかし!! 枕草子』(本)

b0189364_18505559.jpg本日もいとをかし!! 枕草子
小迎裕美子著、赤間恵都子監修
KADOKAWA/メディアファクトリー

にくきもの
下品に描かれた古典マンガ


 古典をマンガ化するという企画は最近多くなっていて、目新しさもなくなってきた。それでも次々出てくるのはある程度売上が見込めるからなのか。古典作品を見直し、(一般的に堅苦しいイメージの)古典に対する親近感を読者に持たせるという点では確かに一定の役割を果たしているが、あまりに多くなってくると今度はその質が問われるようになる。
 今回読んだのは『枕草子』をマンガ化したもので、『枕草子』が書かれたいきさつ(『枕草子』にとってはこれが結構重要な要素だと思うんだが)や人間関係などが割合詳しく紹介されていて好感が持てるが、しかし(カバーを見るとわかるように)いかんせん絵が汚いし、表現もかなり下品である。翻案自体はかなりよくできているんだが、このテのマンガはあまり好感が持てない。確かに『枕草子』を身近にするという役割は果たせるが、これほど下品に貶めるのはやり過ぎのような気がする。まあサクッと読めるんで、とりあえず『枕』を知りたいという人には良いかも知れないが、あまり妙な先入観を植え付けるような描写はいかがなものかとは思う。
★★★

参考:
竹林軒出張所『人生はあはれなり… 紫式部日記(本)』
竹林軒出張所『日本人なら知っておきたい日本文学(本)』
by chikurinken | 2016-03-07 06:50 |
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