腸内フローラ 医者いらずの驚異の力
藤田紘一郎著
宝島社
Nスペに負けてます
以前NHKスペシャルで放送された
『腸内フローラ』がなかなか充実していたため、それを補足できるかと思ってこの本を読んでみたが、残念ながら期待外れだった。腸内フローラに関する知見などは前半のみで、後半は何が身体に良いとか何を食べるべきとかのハウツー本になっていて、かなりガックリ。藤田紘一郎という人は基本的にかなり面白い人なんだが、本になるとこういったありきたりの内容で終始してしまう本が多いような気がする(そんなに読んでいるわけではないのでハッキリしたことは言えないが)。売れるためという配慮かも知れないが、素人でも書けるような部分(何が身体に良いとかいうようなことね)は要らないんではないかと思う。少なくとも僕などは、この人に寄生虫のプロとして期待しているんで、そういう人が書いた本だから読もうとするわけ。寄生虫学からアプローチする腸内環境とか、ドキュメンタリー番組でいい加減だった箇所を掘り下げるとか、そういう部分が欲しいのだ。海藻や玄米が身体に良いと言われてもああそうですかと言うしかないし、正直言ってそういうものは一切期待してないのね。もちろんこれは、この本を手に取る人によって違うはずだが、専門を活かした本を書いてほしいなと個人的には思う。最初の寄生虫の本
『笑うカイチュウ 寄生虫博士奮闘記』が馬鹿に面白かったんで最近の著者の本を読むと余計それを感じてしまう。
★★★
参考:
竹林軒出張所『腸内フローラ(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『血液型の科学(本)』
竹林軒出張所『あなたの中のミクロの世界 (2)(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『あなたの中のミクロの世界 (1)(ドキュメンタリー)』