ジョン・レノン、ニューヨーク(2010年・米)
監督:マイケル・エプスタイン
脚本:マイケル・エプスタイン
出演:(ドキュメンタリー)ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、エルトン・ジョン
ジョンのオーソドックスな
伝記ドキュメンタリー ジョン・レノンのニューヨーク時代(1970年代)を追ったドキュメンタリー。
英国での(オノ・ヨーコに対する)差別的な扱いに辟易していたレノン夫妻は、1971年、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジに移住する。ニューヨークの生活が気に入っていたジョンだが、ニューヨークでも平和運動を行っていたことから、当時のニクソン政権に敵視され、強制退去させられるのではないかという不安が常につきまとうようになる。もちろんこれはジョンの被害妄想などではなく、実際にFBIに尾行され続け、しかも盗聴も日常茶飯事だったという(当局はむしろそれが目に付くようにしていた節があって、ある種の脅迫と言って良い)。
そんな中、プライベートでも一時的にヨーコと別居してロサンゼルスに移住したが、その間酒浸りになって荒んだ生活をしていた。やがてヨーコの元に帰り、創作活動も続けるようになる。その後2人に子どもが生まれ、念願のアメリカ永住権も76年に獲得する。ジョンの方は主夫業に専念しながら創作活動を続けるという充実したニューヨーク生活を送るが、80年12月に自宅アパート前で暗殺される。
映画は、ジョンの周辺の人物のインタビューを中心に記録映像を交えて構成することでニューヨーク時代をたどりながら、発表された作品もあわせて紹介していくという割合オーソドックスな構成。ジョン自身のインタビュー(もちろん生前に収録されたもの)も多数出てくる。
ジョンの死は早すぎたが、晩年が幸せだったのがせめてもの幸い。他にジョンがヨーコの元に帰るのを結果的にエルトン・ジョンが後押ししたという話も紹介されていたが、エルトン・ジョンっていい人だったんだなーと感じた(アホみたいな感想で申し訳ない)。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『ジョン・レノンの魂(ドラマ)』竹林軒出張所『“イマジン”は生きている(ドキュメンタリー)』