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竹林軒出張所

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『ナインハーフ』(映画)

b0189364_8212670.jpgナインハーフ(1985年・米)
監督:エイドリアン・ライン
原作:エリザベス・マクニール
脚本:パトリシア・ノップ、ザルマン・キング
出演:ミッキー・ローク、キム・ベイシンガー、マーガレット・ホイットン、ドワイト・ワイスト

バブリーなエロに共感できない

 主人公の美女(キム・ベイシンガー)がミステリアスな男(猫パンチのミッキー・ローク)と出会い、彼に不思議な魅力を感じてつきあい始め、9週間半後に別れるまでを経時的に描く。原題は『Nine 1/2 Weeks』で、公開前の仮題も『9 1/2週間』だったように記憶している。『ナインハーフ』みたいなわけのわからないタイトルよりよっぽどこっちの方がいいと思うが。
 でまあ、内容はと言えば、相手の男というのがちょっとSM趣味のある野郎で、女の方も最初は抵抗を示すが少しずつその世界にはまっていく。あげくに廃墟でセックスしたり、2人連れ立ってエログッズ(乗馬用の鞭なんだけどね)を買いに行ったりと、だんだんセックスを外に持ち出し始める。そういう人たち、実際にいるけど、本人たちはお楽しみかも知れないが、周りにとっては大層迷惑な存在である。いやもちろんこのあたりはこの映画の主題ではないんだが、どうもこの辺が一番印象的なんだな。ともかくこういったちょっと変わった性愛に向かう人々については、テレビや本などあちこちで紹介されているんで、まあお馴染みではある。
 この主人公のバカップルであるが、亀山早苗著の『「妻とはできない」こと』『「夫とはできない」こと』で紹介されていたカップルになんとなく似ていて、この映画を見ていてこの本を思い出していた。この本もかなりエロティックな要素があったが、この映画もその点は同様。「エロティック・ドラマ」と巷で呼ばれていたりするらしいが、性愛をキレイキレイに描いた映画である。そういう点で女性向けと言えるのか。実際公開時から女性に人気があったようだ。
 たしかにこの手の映画は当時珍しかったしそれに加えてそこそこよくできているので、人気を集めるのも理解できるが、どこかバブリーで、「ブルジョアの退廃」みたいな言葉が思い浮かぶのは僕だけか知らんが、途中から完全に飽きてしまった。特に女が別れを決意するあたりがどうも腑に落ちない。実は今回この映画を見るのは2回目なんだが、そのあたりの記憶がまったく飛んでいたのだった。やはりその辺の描き方に難があるのか、わかったようでわからない別れ方である。それも今回再確認。
 いずれにしても、僕にとって、エロ要素以外あまり感じることのない映画だったのは確かである。
★★★
by chikurinken | 2014-01-07 08:21 | 映画
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