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竹林軒出張所

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『望郷』(映画)

b0189364_9425387.jpg望郷(1937年・仏)
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
原作:ロジェ・ダシェルベ
脚本:アンリ・ジャンソン、ロジェ・ダシェルベ
出演:ジャン・ギャバン、ミレーユ・バラン、リーヌ・ノロ、リュカ・クリドゥ

 舞台はアルジェリア。首都アルジェのカスバと呼ばれる一画は、犯罪者がここに逃げ込むと手の施しようがないといわれている迷宮で、警察もなかなか近づけない場所である。数々の犯罪に手を染めてきた顔役、ペペ・ル・モコもここに潜んでいるが、パリ生まれの彼はフランスへの望郷の念が捨てきれない。そんなペペの前に登場するのがパリの香りがする美女(ミレーユ・バラン)で、彼女をきっかけに望郷の念が一挙に爆発するという話。
 何となく同じ監督作の『地の果てを行く』にストーリーが似ているような気がする(竹林軒出張所『地の果てを行く(映画)』参照)。舞台設定自体は『恐怖の報酬』とも通じる(竹林軒出張所『恐怖の報酬(映画)』参照)。ちなみに『望郷』を見るのは今回二度目で、前回見たときは『地の果てを行く』と併映だった。ストーリーはおおむね記憶していたが、やはりなんといっても有名なラスト・シーンが印象に残っていた。しかし映画自体は世間で言われているほどの強烈な印象はない。ジャン・ギャバンは良い味出しているが、主人公にあまり感情移入できないというか、どことなく絵空事みたいに思える。ペペの人物像自体、『地の果てを行く』や『恐怖の報酬』の主人公と共通しているようなそんな印象もある。当時のフランス映画のステレオタイプだったんだろうか。ジャン・ギャバンについて言えば、『地下室のメロディー』『暗黒街のふたり』で演じた落ち着きのある役の方もなかなか捨てがたいと思う。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『にんじん(映画)』
竹林軒出張所『地の果てを行く(映画)』
竹林軒出張所『ヘッドライト(映画)』

by chikurinken | 2012-07-13 09:44 | 映画
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