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竹林軒出張所

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『平家物語 (上)(中)(下)』(本)

b0189364_8575397.jpg平家物語 (上)―マンガ日本の古典 (10)
平家物語 (中)―マンガ日本の古典 (11)
平家物語 (下)―マンガ日本の古典 (12)
横山光輝著
中央公論社

 最近、図書館でマンガばかり借りているが、どうせ読むんならこういった「教養になるものも」と思って借りてみた。そう言えばこのシリーズ、『御伽草子』(『御伽草子 マンガ日本の古典21(本)』参照)も以前借りたことがあった。
 この『平家物語』、作者が『三国志』の横山光輝であることを考えると、内容も侮れないことは容易に想像が付く。見た目は学習マンガみたいな趣ではあるが、「古典文学をマンガに翻案した」と考える方が適切だと言えよう。実際、なかなかの力作である。前にも書いたが、シリーズの他の作もトップクラスのマンガ家が書いており、しかもそれぞれの作家にそれぞれが適任と思われる古典作品を割り当てているところもすばらしい。この横山光輝の『平家物語』なども見事な選択としか言いようがない。
 さて『平家物語』、もちろん原作(古典の『平家物語』)を通しで読んだことはないが、それでもそれぞれのエピソードはあちこち(ドラマや歴史の本など)で見聞きしているために内容については割合知っている。だがどれも部分部分であるため、こういうふうに通しの形で示されると、歴史としての流れが非常に掴みやすい。それに原作を通しで読むことなど、僕も含めて普通の人はまずないだろうし、こうやってマンガで提供していただくと敷居が低くなり、読むこちらとしても大変ありがたいというものである。作画や構成も申し分なく、手抜きもない。ただし、登場人物の名前が(それから顔も)似ていることが多く、そのあたり少し区別が難しかった。もっとも作者自身があとがきで、作者の側もなかなか登場人物の区別が難しく、それを区別して表現することが困難だったと告白している。作る方でさえそうであるならば、読む方がそうなるのはある意味当然である。どうしても区別して読み直したいというのであれば、原作に当たるしかないということだろう。僕はそこまで求めないし、エンタテイメントとしても非常に質が高かったので、まったく不満はない。引用元の原作の箇所(巻)についても、各章の序盤の脚注に明記していて、その辺も非常に親切であった。
 次は、同じシリーズの長谷川法世の『源氏物語』か、さいとうたかをの『太平記』あたりにトライしてみようかなと思っているところ。ちなみにつのだじろうの『怪談』なんてものまである。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『源氏物語 (上)(中)(下)(本)』
竹林軒出張所『今昔物語 (上)(下) マンガ日本の古典8、9(本)』
竹林軒出張所『とはずがたり マンガ日本の古典13(本)』
竹林軒出張所『太平記 (上)(中)(下)(本)』
竹林軒出張所『御伽草子 マンガ日本の古典21(本)』
竹林軒出張所『奥の細道 マンガ日本の古典25(本)』
竹林軒出張所『春色梅児誉美 マンガ日本の古典31(本)』
竹林軒出張所『日本人なら知っておきたい日本文学(本)』
竹林軒出張所『セクシィ古文(本)』
竹林軒出張所『三国志 (1)〜(30)(本)』
竹林軒出張所『史記 (横山光輝版)(本)』
竹林軒出張所『項羽と劉邦 (1)〜(3)(本)』
竹林軒出張所『水滸伝 (1)〜(6)(本)』
竹林軒出張所『大河ドラマ 平清盛 総集編(ドラマ)』
竹林軒出張所『元禄御畳奉行の日記 (上)(下) (横山光輝版)(本)』

by chikurinken | 2011-09-03 08:58 |
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