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竹林軒出張所

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『ゾラの生涯』(映画)

ゾラの生涯(1937年・米)
監督:ウィリアム・ディターレ
原案:ヘインツ・ヘラルド、ゲザ・ハーゼック
脚本:ノーマン・ライリー・レイン、ハインツ・ヘラルド、ゲザ・ハーゼック
出演:ポール・ムニ、ジョセフ・シルドクラウト、ゲイル・ソンダーガード

『ゾラの生涯』(映画)_b0189364_934549.jpgネタバレ注意!

 フランスの文豪、ゾラの半生を描いた伝記映画。アメリカ製らしく、脳天気で理想主義的な内容である。ゾラの生涯といっても、大半はドレフュス事件関連である。セザンヌと交流があった貧乏時代に始まり、成功して大金を手にした結果ハングリーさをなくし、芸術性も失ってしまうが、ドレフュス事件の擁護をきっかけにして芸術性を取り戻すという内容である。
 ドレフュス事件の詳細についてはよく知らなかったので、ゾラに禁固刑が出たことやゾラが亡命したことなども初耳であった。ドレフュスに対する民衆の反感についてもこんなにひどいとは知らなかったので、そのあたりは新鮮であった。こういった事実に属する部分は勉強になったが、著しく美化された(しかも中身がスカスカな)ゾラ像は、話半分で見なければならない。映画としては取るに足りないという印象である。
★★★

参考:
竹林軒出張所『グレン・ミラー物語(映画)』

by chikurinken | 2010-07-18 09:36 | 映画
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