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竹林軒出張所

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『ちあきなおみ ふたたび』ふたたび

 一昨日以来、ちあきなおみをいつ頃から聴き始めたんだろうとつらつら考えていた。
 もちろん子どもの頃からテレビで見ているので、「喝采」とか「夜間飛行」とかは知っていたし、古いところでは「四つのお願い」なんかだってリアルタイムで知っている。「喝采」でレコード大賞をとったときに、涙を流しながら、最後までぶれずに歌いきったのはなかなかすごみがあって、子ども心に歌手根性を感じた。だが正直なところ、昔の印象といったら、ちょっとケバくて不気味な感じのおばさん(失礼)という感じであまり好きじゃなかった。したがって数十年の間、ちあきなおみは僕の視界から消えていたんである。
 それが数年前にどこかでその歌唱力を知って、それで曲をいろいろ集めるようになった。iTunesにいつ頃入れたかわかればおおよその時期がわかるかなと思って調べてみたところ、2006年になっていた。どうやらこの頃、友川かずき経由でちあきなおみを聴き始めたんじゃないかと思うんだが正確なことはわからない。
『ちあきなおみ ふたたび』ふたたび_b0189364_13543637.jpg 友川かずきといえば(アングラ系統の)フォーク歌手で、ちあきなおみにも楽曲を提供している。一昨日写真入りで紹介した「夜へ急ぐ人」が友川かずきの作詞作曲の曲で、友川本人も歌っている。しかも友川バージョンには、ご丁寧に「夜へ急ぐ人(ちあきなおみに捧ぐ)」というタイトルが付いている。たぶんこれがきっかけでちあきなおみを聴き始め、TV番組『たけしの誰でもピカソ』(2007年2月)で放送された「ちあきなおみ特集」で、ちあきなおみのシャンソンの魅力に触れたのではなかったかと思う。だからBSで最初に放送された『歌伝説 ちあきなおみ』(2005年)は、やはりちょっと間に合っていなかったのだった。
 ちあきなおみは、演歌、ポップス、シャンソン、フォークまで幅広く歌っており、いろいろ音源も残っている。どれも高い水準で、僕はそれまで日本語のシャンソンなんか見向きもしなかったのだが、ちあきなおみがきっかけでよく聴くようになった。ジャンルを超えてどんな曲でも自分のものにして展開していくちあきワールドは、軽佻浮薄な商業音楽界にあって貴重である。

ちあきなおみの注目CD

『それぞれのテーブル』
ちあきなおみ、シャンソンを歌う!
『ルージュ』
ちあきなおみ、「中島みゆき、井上陽水、因幡晃」を歌う! 70年代のフォークソングを集めたもの。
『あまぐも』
ちあきなおみ、「川島英五、友川かずき」を歌う! 超異色作。「夜へ急ぐ人」も収録。
『大全集~黄昏のビギン~』
ちあきなおみ、何でも歌う! ポップと演歌の2枚組。ポップ盤に名作が多い。飛鳥涼作の『イマージュ』と『伝わりますか』が注目。演歌の方はほとんど聴いておりません。

参考:
竹林軒出張所『ちあきなおみ ふたたび』
竹林軒出張所『それぞれのテーブル』
by chikurinken | 2009-11-18 13:57 | 音楽
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